がんがん鍋を食し、しんしんやさわさわ、サポーターの皆様のお陰でまた元気を取り戻し第3CP(スタートから48.7キロ地点)(区間距離8.7キロ)を目指します。
暗くなる前には、なんとしても次のチェックポイント、滝川スキルアップセンターへ着きたいものです。
さきほど声援と飴をくれた鞄のいたがきの皆さんが、社屋のテラスにまだいらっしゃるのを発見。
思わずこちらから手を振ると、またたくさんの声援を送ってくれました。
気持ち的には元気だったのですが、実はこのあたりから私のあんよに異変が起きていました。
しかしゆきゆきが憂える社会問題について真剣に語ってくれています。
話の内容はしっかり覚えていますが、痛みのせいで相槌が曖昧になってきます。
そんな私に業を煮やしたのかゆきゆきがあろうことか問題提起してきたのです。
んー、わかんない・・・
人生数十年をやっているとは思えない低レベルな回答です。
人間、一カ所しか痛くなれない仕組みになっている筈だから、本当は20カ痛いのかもしれないけど感じるのは
一カ所!だからラッキー!
とかしょうもないことばかり考えます。
赤平を抜ける頃、しんしんとさわさわが沿道から応援してくれます。


ええかっこしぃの乱子です。笑っていますが足の痛みを我慢するのに変な汗がだくだくです。

夕陽が田んぼに映り込み、神々しいまでの光を放って稲を輝かせているのに感動するゆきゆきですが、
こっちはそれどころではありません。
とうとう痛みに耐えかねて、秘密兵器の杖2本を取り出しました。
この日初めて使う杖のため、限りなく不自然な杖さばきではありますが、痛みはだいぶ軽減されます。
多分私のせいでペースが落ちたのでしょう、スキルアップセンターで待つさわさわは、
おかしい、もうついてもいいころなのに、ペースががた落ちだ
などと、コーチみたいになっていたそうです。
爽やかだったさわさわをも鬼コーチに変えてしまう100キロの戦い、恐るべし。
夕陽があと少しで落ちようとしている頃

2本足のゆきゆき、4本足の乱子の姿をしんしんがとらえました。


配られている焼き鳥をほおばります。

第3CP滝川スキルアップセンター/06/15(土)19:11到着
ゆきゆきも相当辛かったのでしょう、即マッサージ行きです。

施術の最中、笑い声が響きます。
何事かと思えば、ゆきゆきのポケットからあめ玉がバラバラと落ちたのだそうです。
わたしはせいぜい4〜5個しかもらわなかったのに、こっそり30個も取ってくるからそういうことになるのです。
靴を脱ぐのにも一苦労だった私はそれを咎める気力は残っていませんでした。

足の裏や指には絶対に触らないでくださいとお願いします。
なにやらお二人で私の足について談義中のようです。
肉刺はできてないかい?と問われ、
肉刺はできていませんが、靴擦れがすごいと思います と答える乱子。

施術後、念のため足を診てもらうことになりました。
すると。
これ、全部肉刺だよ
医療班のスタッフが衝撃の一言を放ってくれました。
肉刺って、鉄棒やった時にできるようなかたーいごりごりという認識でいたのですが、この水ぶくれみたいなのも肉刺なんですか・・・
と己のものの知らなさにがっかりし、両足の指ほぼ全部が肉刺だらけという事実にぐったりです。
絶対に痛くしないでください、と絶叫しながら肉刺をつぶしてもらいます。

小指は肉刺の範囲が広過ぎて処置も大変そうです。
特殊な絆創膏をぐるぐる巻いてもらいましたが、のちにこの絆創膏がクーデターを起こすことになろうとはこの時夢にも思っておりませんでした。

がに股の最上級、といった情けない歩き方でさわさわのお車に向かいます。
ゆきゆきはまた女優になっていました。
さわさわから手厚いマッサージを受けていたのです。
げんぞうもマッサージしてもらいなよ、変態とかじゃないから大丈夫!
としんしんが耳元でささやきましたが多分さわさわには丸聞こえです。
100キロの戦いにおいては初対面の男性に気後れなどする乱子ではありません。
それどころか毎年この戦い以外では会うことのない方たちに触られ揉まれ抱き合ったりしているのです。
ただでさえ肉刺の処置で時間を割いてしまったというのに、お言葉に甘えて揉んでいただきました。
スタッフの方たちは、まだまだ軟らかいなー 平気平気!これは100キロ楽勝だな!
などとおっしゃっていましたが、さわさわ曰く がっちがち だったそうです。
どうりで揉まれているそばから足がつりそうになっていたはずです。
あいつら・・・やる気を起こさせようと嘘ついたな・・・
と、さきほどまで清く正しい心で感謝の念を述べていたとは思えない思考回路になっています。
見ればゆきゆきはまだまだ元気です。
出発するなら今のうち。
もうしばらく休みたい気持ちをなんとか抑えて歩き出しますが、つぶしたことへの恨みでしょうか、
暴れ肉刺が容赦なく襲ってくるせいで、まともなペースで歩けません。
そんな私にゆきゆきは 急がないで楽なペースでいいよ と優しげです。
きっとあの不思議な飲み物のせいでしょう。
どうか、あの黄色い液体がなくなりませんように
そう祈りながら、とっぷりと暮れた滝川の街をとぼとぼ行くのでした。
つづく。
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