ひのまるの巣

ARTICLE PAGE

別の、向こう側〜その2〜

痛みの向こう側へは行けなかったあの日から1年後の物語、「別の、向こう側」つづきです。

颯爽と歩き続けるゆきゆき。

sorachi100km2012aa.jpg

コンビニを見つけてはすぐ休憩する私たちは、さつえい係夫妻に追いつきたい一心で巻き返しをはかり、追いついてはまた休みまくって大幅に遅れをとり・・・の繰り返し。

常に一定のペースで安定した歩きを見せているさつえい係夫妻との差は広がるばかり。

一気に追いつくのは気持ち的にしんどい2人は、50メートルほど先に見える山ガールたちを勝手にライバル視し、ものすごい形相で彼女たちまでの距離を縮め、

『これは小さな50メートルだが、私たちにとって偉大な飛躍である』

とひとときの満悦に浸り、次なるライバルをまた勝手に定めてはその距離を縮めるという涙ぐましい努力をしていたのです。

昨年の土砂降りとはうってかわって爽やかな陽気であったのも、心の持ちようがまるでちがうのでありました。

スタート地点の片付けを終え、第1CPへ向かうロクオンジとトシちゃんの車が私たち2人を見つけスピードをゆるめて窓から手を降り声を張って激励してくれます。

サポーターの、鑑です。

そうした直接的サポートの他、地元の方々のこんな素敵な計らいも、私たちが今年もこの苦行に参加するに至った理由のひとつ。

sorachi100km2012bb.jpg

sorachi100km2012cc.jpg

普段、動物好きのヒト嫌いと言われているやさぐれがちな私でさえ、こんな少しのことにぐっとくるのです。

情の厚いゆきゆきなんて、5分に1度のペースで涙ぐむほどです。

学生時代、ホワイトボードに書かれた文字を見るだけで猛烈な眠気に襲われていたというのに、
今はやる気が湧いてくるのですから、不思議です。

ふと、小学生の折に校庭に植えられた3本の松の名付け親になったことを思い出しました。

全校集会でマイクの前に立たされ、

自分にはこれっぽっちもない、「勇気、やる気、根気」と名付けた経緯を喋らされた苦い苦い思い出です。

この松が立派な大木になるころには、私にも勇気、やる気、根気が生まれているはず、と淡い期待を抱いていましたが、数年前に選挙の投票で母校に行くと、松は3本ともなくなっていました。

さて。

仮想ライバルのお陰もあり、気づけば目の前にさつえい係夫妻の姿。

まちがいさがし、じゃないんですよ。

日傘、さしています。

sorachi100km2012ddd.jpg

100キロウォークで日傘をさしているヒトを、生で見られる日が来るだなんて。

ブログで拝見した時には、ネタだな、とか思っていたのに本当だったんですね。

形から入るわたしたちとは違い、さらっとラフな着こなしに力の抜けた歩き方、そして日傘。

いつか、この2人みたいになれるかな。

やがて見えてきたコンビニエンスストアでは、ビニールプールに水が張られ、ご自由にお使いくださいと声をかけられます。

さつえい係夫妻のほか、カーキまみれその他も揃ってしばし休憩。

背後のゆきゆきのほうから、カサカサ、カサカサ、という音が聞こえてきましたが、きっとまた何か食べていたのだと思います。

その音が止んだ頃、よほど物欲しそうにコンビニのドアにかかるソフトクリームの垂れ幕を凝視していたのでしょうか、さつえい係の旦那様が半ばあきれ顔で

買ってあげようか?

とつぶやきました。

その後のことは、ショックが大きすぎたのでしょうか、よく覚えていません。

スタートから30キロ地点、第1CPの空知単板に着いたのは、お天道様もまだ高い位置にある午後のことでした。

sorachi100km2012hh.jpg

sorachi100km2012gg.jpg

つづく










スポンサーサイト

Comments 2

しをんそう

やっと

もうだいぶ忘れちゃったけどつづき書いたー

2012-09-01 (Sat) 08:10 | EDIT | REPLY |   

かかり。

たくさん

よくこんなに憶えてるよねー!!(笑)
すごい細かく憶えてるね、すっげーあはははは
感心しながら読み進めて、
続きもあるのね、
その記憶力とゆきゆきの隠れ食いステキ。

2012-07-13 (Fri) 22:26 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply