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そういうふうに、できていた

日曜日、ヘブンリィ円山動物園で、は虫類・両生類館オープン記念講演会が開催されました。

このポスターがかっこよかったので、駆けつけました。

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円山公園駅に到着したのが開園5分前くらいだったので、普段は100メートル10秒で走る乱子も先日の歩く大会の後遺症のためタクシー利用を決めました。

まさかの乗車拒否でした・・・。

打たれ弱い乱子です、一気にテンションが下がります。

もう一生、笑えないかも

とか思っていましたが、講演が始まって12秒後には爆笑していました。

さすがはクロコダイルスネイクハンタービバシロマダラ直也です。

草色上着のえんちょーさんが、主たる部分を話してしまった冒頭挨拶。

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愛のムチです。

そこはマゾンビ本田さまですから、ムチを浴びてますます生き生きとなさったご様子。

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世界でもっとも絶滅の危機に瀕している脊椎動物は、両生類なんですってよ。

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2008年国際カエル年、私はそれを上野動物園で知りました。

欧米ではそれを機に積極的にバックヤードでの両生類の飼育・繁殖などの技術確立を行っていったようですが、残念ながら日本ではなかなかそれが行われていなかったとのこと。

ブリリアント円山ZOOではこのたびの本田邸新築を機にそこらへんをきっちりやっていこうってわけです。

展示を通して両爬の魅力を伝えていきたいという本田さま。

しかし現実は。

やっぱりどうしても白くてモフモフの丸顔とか、黒くてふわふわの細面とかと違い、嫌われがちな両爬族。

本田マゾヤ飼育員 : 彼らくらい極端に好き嫌いが分かれる生き物っていない

たとえばシマウマ

シマウマだいっきらい とかっていう人はあんまりいないですよね

逆にシマウマ死ぬほど好き っていうひともあんまり聞かない

でも人生かけて爬虫類(両生類)が好きな人がいたり 死ぬほどキライっていう人がいたり

なんていうか 独特なステキな生き物です


よく知らないのに、キライっていうの、よくないですよね。

私はもともとヘビやカエルなどの両爬族は好きなほうでしたけれど、知れば知るほど大好きになりましたよ。

こちら、彼が なんかいやだった 絵に描いた(もしくは写真)草 の展示ブース。

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わかる。

なんだかとても残念な感じを、いろんな動物園・水族館で体験しました。

そしてこちらがこだわりの小ブース。
ジオラマ好きにはたまらないこの世界観。

生き物を、環境の中の一要素として捉えているとこのような展示になるわけです。

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擬岩はサッポロの優秀な職人さんの手によるものです。

光にもこだわっています。

太陽光・人工光とそれぞれの種に合った採光、またいかにお客側から見やすいか。

よくありますよね、ガラスに映った自分しか見えないって、展示ブースが。

あれは本当に残念です。

また個々の習性を理解せずに、もしくは適当にブースに入れちゃってまるで生き物が見えないケースも多々あります。

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ケースの上のしかもはじっこにべったり張り付いているのがかろうじて見えるか見えないか

なんて経験、あるでしょう?

それでは展示効果がまるでありません。

そうならないように、ハンター直也は日々両爬族の村長と面会し苦労の末、今に至ったというわけです。

あとは、熱環境など次の斉藤先生の講演に引き継がれる内容をぼそぼそ言っていました。

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斉藤先生のお話は、非常に興味深いものでしたが、途中、乱子のお脳にはついていけない内容になりました。

改築前と改築後ではまるで快適さが違うオランウータンの屋外展示場。

以前がいかに暑くて不快だったかが、わかります。

チューバッカも不愉快極まりない様子。

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リニューアル後は非常に元気になり、オランウータン本来の行動を見せてくれるように。

施設のクォリティが高すぎて、そして長い長い独身生活もあいまって、吉田さんがフリーフライトをしているところを屋根から見つめちゃったりしていました。

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お客側にしても、こうした涼しい場所があることでよりじっくりと対象物を観察することができるようになりました。

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さて、建築環境学って何でしょう。

私たち人間は24時間のうちの大部分、車でもバスでも地下鉄でも建物の中でもいいのですが、「室内」といわれている空間にいることがほとんどです。

宇宙・地球・地域、と自然の中、人というやはり自然物を取り巻いているのは都市であり建築物という人工物です。

その人工的な部分をきちんと作る、作るだけでなく持続的に維持していくというのが大切なわけです。

さらにはエネルギーをどれだけ使わずにやれるか。

快適性と省エネはそれぞれを追求するとなかなかうまくいきません。

斉藤先生はその両方をデザインの力でどれだけ成立させられるかというテーマで、お仕事されているのですね。

この写真は先生が本田さんとヨーロッパに視察に行ったときのホテルの洗面所です。

パネルヒーターがあり、デザイン的にも美しい。

日本のホテルも見習って欲しいものです。ビジネスユースのホテルのあの味気ないユニットバス・・・。

美しい宿に泊まろうとするとべらぼうなお値段になるのでは、若いヒトのセンスも育ちませんよ。

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このパネル、住宅に利用されることもだいぶ多くなってはきましたが、ホテルなどではまだまだですね。

ホテルってからっからに乾いてますでしょう。

私はビジネスホテルにチェックインすると、まず一番最初に熱々のお湯をバスタブに溜め、バスルームのドアを開けっ放しにします。

ヨーロッパのホテルは、そんなことしなくても翌朝のどがからからになることはまずないそうですね。

旧本田邸の暖房設備も、このからから式でした。

新居では光と熱のデザインをすることで爬虫類・両生類の生活環境レベルをぐんと上げらました。

テーマはまさに「放射」です。

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すべての物体はその表面温度に応じた強さの電磁波を出しています。

温度が高ければ高いほど、電磁波も強くなります。

どんなに低温であっても、すべての物体からは必ず放射エネルギーが出ているのです。

光ということでいえば、太陽の表面温度は6000℃で、そこから地球に向かってものすごいエネルギーが注がれています。

その放射エネルギーを、とても簡単に体感できる方法を斉藤先生は教えてくれました。

手と手をうんとこすり合わせて(寒いときにやりますね)、ほっぺたのそばにその手のひらを近づけてみてください。(触れてはだめ)

じわーっとあたたかいものが、頬に向かってくるはずです。

熱が伝わっているんですね。

その熱とは、下の図のように、実は目に見えない光です。

電磁波というのは波ですから、こんな風に高いところも低いところもあります。

そのもっとも高い部分が目に見える光なわけです。

太い線は太陽光のものですが、建築材料のひとつであるガラスはふつう光も熱も透過します。

ところが特殊なガラス(Low-e複層ガラス)の場合、光は透過しますが、熱は通しにくい。

新しい家や建物などはたいていこれが使われているのですね。

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爬虫類・両生類館も然り。

かれら両爬族はヒトの見えている光とは別の光も見ています。

いわゆる紫外線領域が見えるのですね。

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トリも4色型色覚です。
ヒトの青はトリの紫、ヒトの緑と赤がトリの赤だそうですよ。不思議ですね。
こういった世界もきちんとコントロールしてあげることが、大事なのです。

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ここからは大嫌いな数式が出てきたので、お脳がストライキに入りました。

15℃と30℃に保たれている面があるとしたら、放射エネルギーにどのくらいの違いがあるかということを計算できるようにしたヘンタイがいたんですね。
オーストリア人らしいです。

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設計をする上で、どのくらいのパネルヒーターを入れてやればいいかというのは、こういう計算をひとつずつやっていくことで決めていくのですって。

具合が悪くなります。

さて、以下はヒトが熱的なストレスを感じるのはどのくらいかを等高線で表した図です。
この図からわかることは、室温は18度、周壁温度が25度くらいが、一番快適に過ごせる環境だということです。

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エアコンなどに象徴されますが、空気をいくら暖めてもだめなんですね。乾燥するし、すぐに冷える。
大事なのは周壁温度を上げること。

チューバッカのいる屋外施設も、空気の温度は昔と変わりありません。
周辺の表面温度が高すぎただけなのです。

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本田さまの新居、とにかく放射にこだわっています。
2008年に1日飼育体験した時も、とにかく放射、放射ってぶつぶつ唱えていました。

要は光と熱のバランス、そしてその質って大事だね、ってことです。

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新居は3年かけて作られました。
ドイツやスイスなどの視察では、とにかくいたるところにパネルヒーター(放射式)が設置されていたそうです。
見ると、動物たちの肌つやも非常にいいとか。

あちらの方に言わせれば、日本はエアコンでやってるのか それは残虐すぎるだろう! と。

先進国とか言われているニッポンですが、環境、生物などに対する取り組みってほんとうに後進国ですよね。

ペットショップなんて、ドイツ人は残酷すぎて叫びだすくらいなんですから。

最初の動物園でそんな反応だったものだから、そのあと訪れた動物園ではエアコン禁句だったそうです。

採光に関しては、ドイツのように日光をそのままトップからもってきてしまうと、日本ではだめ。

曇りばっかりの国、晴れて日差しが強い国、それぞれに合ったライティングじゃないと、日光は恐ろしい武器になってしまうとか。

外国で見て、あれいいね、って考えなしにもってきちゃうのは日本のダメなところでもあるわけです。

通訳に必死な斉藤先生の一方、どんどんあちらの世界に入り込んで、現地の職員みたいになっちゃってるイワサキワモンベニヘビみたいな服の本田さまですが、言葉も通じないのにフランクフルトの副園長のツルゲーネフだかルドルフだか(写真下)にたいそう気に入られ、新居の住人(サイイグアナ)を提供されたそうですよ。

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展示空間の、目に見えるデザインというのもとっても重要です。
1日中いられる動物園って、いいじゃありませんか。

休めるところはちょっとでも、廻りたい人は10周でも20周でもまわっちゃうような、そんなことを考えてデザインされた新居です。

こちらはハーゲンベックというハンブルクにある動物園のオランウータン展示場。

お客さんは、家からビールを持ってきて朝からずっといるのだそうです。

うらやましい。

このスタイルをそのまま円山に持ってくるべきとかではなく、ひとつのフィールドとしてなにか気づかされる光景であったという紹介でした。

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さて新居。

使える種に対しては自然光を、暖房は放射式で、そしてなにより省エネ・省資源でというポリシーの元、
デザインが進められていきました。

公共建築では省エネ・ローコストって重要ですよね。べらぼうなお金をかけて環境を作り上げても、なにそれ、って感じですから。

新居は簡単にいうと魔法瓶構造になっているようで、計算では電気が止まりガスが止まり、ボイラーが止まってしまっても2週間くらいは壁の温度は保たれるとのこと。

そのままでは暑いくらいなので、換気と湿度の調整を上手にしてやらなければならないそうです。

初期のスケッチとかパースとかを見ると、実は完成した現在のものとほとんど変わりません。

コンセプトがしっかりしていた証拠です。

本田さまのつぶやきをカタチにしていった斉藤先生はもちろん素晴らしいですが、つぶやきがブレなかったという本田さまもあっぱれです。

常にふらふらブレまくりの乱子は、見習わねばなりません。

さて、講演会のトリは、あの ばいかだ の徳田さんです。

かなり長くなったので、つづきはまたあとで。

※講演内容は乱子のまるであてにならない記憶をベースにつづっておりますから、まちがい、うそ、おおげさ、まぎらわしいなどはご容赦ください。
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